ミネラルウォーター製造1/6:事例1:「こうして私は会社を売却しました。」中小企業のM&A実例
【第1回】 ミネラルウォーター製造のケース 〜債務超過企業でも高値で売却できたケース〜
「実家の家業を継ぐために、関東の会社を譲渡」
中小企業のオーナー社長が会社を売却するとき、どのような気持ちになるのでしょうか?
実際にM&Aで会社を譲渡した事例と共に社長の生の声を紹介いたします。ぜひ事業承継・会社譲渡をお考えの社長、買収をお考えの社長のご参考にして頂ければと思います。
1)事例
A社譲渡理由と譲受先のご紹介
A社長との初めてのコンタクトはメールで「会社の譲渡及び売却について可能性をお伺いしたい」というものでした。まずはお電話にて事情をお聞きしたところ、実家も会社経営をしており実父が高齢な上、実母が脳梗塞で倒れてしまい帰郷しなければならないこと、帰郷にあたり自身で創業したA社との経営の両立は難しいと判断し、弊社に譲渡の相談を頂きました。
すぐに現地を訪問し、事業概況のヒアリングや工場の様子、財務資料などを見せていただきました。特に財務数値は問題が多く、親族からの借入金を除けば僅かの資産超過にはなるも債務超過で、収支は大幅赤字で親族からの借入金は増加の一途という状況でした。しかしながら同社には安定した顧客基盤があり、改善の必要がありながらも、製造、物流、配達といった基本的な仕組みが整っていましたので、やり方次第では十分に良い譲渡先が見つかると確信し、お引き受けしました。
一方、譲受会社B社は老舗のLPガス販売会社で、LPガス以外にガソリンスタンド、ミネラルウォーターなどを手がけていました。なかでもミネラルウォーター事業は、これからB社の柱の一つとして伸ばしていきたい思いはありつつも、販売代理店として卸売業務のみ行っていた為に利幅が薄く、何とか製造も手掛けようにも、プラント建設に莫大な費用がかかることから、事業を思うように拡大することが出来ずにいました。
(第1回終/全6回)
中小企業のM&A実例/事例1:ミネラルウォーター製造のケース(第2回)
中小企業のM&A実例/事例1:ミネラルウォーター製造のケース(第3回)
中小企業のM&A実例/事例1:ミネラルウォーター製造のケース(第4回)
中小企業のM&A実例/事例1:ミネラルウォーター製造のケース(第5回)
中小企業のM&A実例/事例1:ミネラルウォーター製造のケース(第6回)