訪問介護3/4:事例5:訪問介護のケース/M&Aのアドバイザーが知る「現場におけるM&Aマナー」

M&Aのアドバイザーが知る「現場におけるM&Aマナー」/事例5:訪問介護のケース(第3回/全4回)
事例5:訪問介護〜人的問題を伏せていた為に基本合意後に破談〜

【失敗ポイント2】人的問題等重要な問題を伏せている
基本合意締結後、介護事業の役所への申請をする必要がありました。
申請には売り手C社の従業員の主要メンバーの協力が不可欠な為、C社長に該当する従業員達にM&AでD社に譲渡すること、役所への申請を協力してほしいことを伝えるよう、弊社からC社長に伝えました。慎重に従業員と話し、確実に協力を了承してもらうよう、弊社からC社長に丁寧にアドバイスを行い、C社長も最善を尽くして協力を得るようにすると仰っていました。

そして、C社長が指定した日に買い手D社長とC社の該当従業員達が会ったところ、事前にC社長から説明しているはずだったのが、従業員達は何も聞いていなかったのです。それどころか、買い手社長と突然面談することになった従業員達は「譲渡するなんて聞いていない」と怒り出し、「協力なんてとんでもない」とD社長を責める結果になってしまいました。

D社長から連絡を聞いた弊社がすぐにC社長に確認ところ、C社長が何の説明も従業員達に行っていなかったばかりか、人的問題を黙っていたことが判明します。C社長は会社の運営を社員の一人に任せっきりで、該当従業員達と関係も非常に悪かったのです。C社長は「自分は説明し協力に納得してもらう自信がない。自分が説明するよりも、買い手のD社長から説明してもらった方が良いだろう。」と弊社やD社長に何の相談もなく勝手に考えたようでした。

このことにより、C社長の対応に関する不信感や、一度揉めてしまったC社の従業員とうまくやっていけるか懸念を抱いた買い手D社長が基本合意を白紙にしたいと言い出し、M&Aは破談となりました。
(第3回終/全4回)

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